10年で価格が2倍!?希少なミニマンゴー
ミニマンゴーは、ビワの大きさくらいの小さなマンゴーです。
中にはピンポン玉よりも小さいものもあり、その味は知る人ぞ知る、こってり濃厚!
よく、品種が違うんですか?と聞かれますが、品種は同じです。
マンゴーの受粉は、人がやる作業ではありません。
ビニールハウスの中に蜜蜂やハエなどの虫を入れて花粉を運ばせて受粉します。受粉の時期(1月〜2月頃)に気温が低く寒いと虫は活発に動かなくなるので、その年はミニマンゴーが大豊作!なんて現象も過去にはありました。
ミニマンゴーの予約はしないのですか?という問合せもあります。
ところが、これは自然界が作る偶然の産物なので、大量の予約を受け付ける事ができません。
●完熟しても落下しないミニマンゴー
宮崎マンゴーも沖縄マンゴーも、どちらも品種は同じアーウィン種です。完熟するとマンゴーの実は自然にポトンと落下します。
一方、ミニマンゴーは完熟しても自然落下しません。収穫時はハサミで切って、1日〜3日常温で追熟して完熟させます。
●食べ方
ミニマンゴーの食べ方は、通常のマンゴーと同じ切り方でも可能ですが、小さな果実だからこその贅沢な食べ方ができます!
バナナのように皮をむいて、丸かじりしちゃいましょう!
●ミニマンゴーの値段は10年で2倍に!?
2010年頃は、ミニマンゴーは出荷してもほとんどが値のつかないものでした。
当時は、農家がご近所に配る交際用として使われていました。
ところが、年々話題を集めてしまい通常のマンゴーよりもミニマンゴーの方が市場の取引が活発になり、値段が高くなっていきました。
この10年で2倍の値段になりました。
それでもミニマンゴーだけを生産することが物理的に難しい為、出会えたら幸運の幻ともいえるでしょう。
私たちマンゴースイーツ専門店であっても、積極的に販売強化することはなく入荷したらお店に並べる程度です。
どうしても食べたくてたまらない場合は、こっそりとお問い合わせください。
美味しいマンゴーの選び方
●道の駅ではマンゴーが安い!
沖縄の道の駅やファーマーズマーケットなど、いわゆる「生産者直売店」には、夏になるとマンゴー農家さんが自分で値段を付けてマンゴーを持ってきます。ですので、とにかく百貨店やスーパーで買うよりも値段が安い!そのことを知っている通の方は、これだけを買うために毎年沖縄に来るという人もいるほどです。
ところがその品質はピンからキリまであります。たくさん並んでいるマンゴーの中から「はずさない物」を選ぶのは至難の業です。
ここでは、マンゴースイーツ専門店おきぽたショップからプロの見分け方をご紹介します。
●沖縄マンゴーは沖縄南部よりも北部!
まず、美味しいマンゴーを求めるのであれば、本島北部のエリアへ行きましょう。
マンゴーは沖縄本島北部が栽培のメッカです。本島南部の豊見城市は、マンゴーの町宣言をしていますが、生産量が多いのは圧倒的に本島北部です。
上図の通り、平成27年から沖縄本島北部エリア以外の地域の農家戸数は減少傾向になりますが、北部エリアでは増加しています。
北部エリアには、何十年もマンゴー栽培をしている古い農家が多く、苗の出荷まで手掛ける方もいて、沖縄県以外にも他県のマンゴー生産に貢献されています。
その理由は、農業を行うのに十分な土地の広さと、マンゴーの樹が好む酸性土壌が北部エリアの土壌であるという事が考えられるでしょう。
<北部の生産者直売所>
・JAやんばるファーマーズマーケット(ここが最も行きやすい)
・やんばるの森ビジットセンター
・ゆいゆい国頭
●美味しいマンゴーの見分け方
では、最も重要な「見分け方」です。
この記事を読んでいるあなたに質問です。
1.この写真の中から美味しいマンゴーを選べますか?
2.お店で購入したマンゴーをクール便で発送していませんか?
マンゴーは収穫した直後は酸っぱくて固く、常温で1日~4日の間の追熟が必要です。
難しい点は、1日~4日という日数は、すべてのマンゴーにあてはまるものではなく、常態によって1日でおけば良いものや4日はおかないといけないもの。物によっては4日以上おかないと美味しくならないものもあります。
ですが、店頭でマンゴーを購入する方々のほとんどがクール便で発送しています。
追熟が必要な状態のものを冷蔵庫の中にいれてしまうと、そこで追熟は止まり甘さが増しません。
●マンゴーを選らぶ時のポイント
マンゴー選ぶポイントは3つ。重要な順に記載します。
① 香り
② 色
③ 形
① 香りでの見分け方
実際に私たち専門店がマンゴーを仕入れた時に、一番初めにやる作業です。香りを確かめる部分は、マンゴーの先端の部分。ヘタの部分ではありません。
先端部分から放たれる甘い香りです。私たちは何千個というマンゴーを触っているの美味しいマンゴーの香りを感覚で覚えています。ですが、この作業をお店で行うのはかなり困難です。
実際に皆さんがお店の中でできるマンゴー選びのポイントは②色と③形しかありません。
②色での見分け方
表面がつやつやして光沢がかっていて、赤からオレンジ色のグラデーションのマンゴーは光も栄養も豊富な証拠です。
甘いだけではなく、少しの酸味も欲しい方は、実の先端に僅かな黄緑色が残るものを選ぶと良いでしょう。このタイプは、甘さのある部分と酸味のある部分が混在しているマンゴーです。見た目は綺麗に見えるので、化粧箱に入っている場合もあります。
真っ赤 ・・・ OK
赤+オレンジ・・・ OK
赤+黄緑 ・・・ OK
赤紫 ・・・ NG(酸味あり。未完熟なので冷蔵庫には絶対入れたらダメ!)
ピンク ・・・ NG栄養不足
黄色 ・・・ NG日照不足
オレンジ・・・ OK
緑 ・・・ NG(論外!それでも都内某有名青果店に販売されている場合もありますので気を付けましょう。)
※農家さんによってはこの基準が当てはまらない場合もあります。
③形
・丸くと太っている(細長くいのはNG)
・ヘタ周辺の果肉が膨らんでいるか。
特にヘタ周辺の果肉の盛り上がり方を見るのがポイントです。
この見極め方法は、マンゴーだけでなくトマトでも同じように使えます。是非スーパーで確認してみてください。
●まとめ
自宅で食べるには見た目は綺麗でなくても十分です。生産者直売店で安くで手に入るのでお勧めです。
ですが、「絶対に外したくない!」「良い物をギフトとして贈りたい!」と思っている方には、生産者直売店はおすすめしません。
生産者直売所には、農家さんの販売ルートから溢れた品物が並ぶことと、数あるマンゴーの中から自分で良い物を目利きをするのはかなり大変です。
美味しいマンゴーを食べたい方は、農家直買いか美味しいマンゴーを仕入れている人から買いましょう!
夏小紅
沖縄の新品種マンゴー「夏小紅」
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●「夏小紅」ってどんなマンゴー?
●夏小紅はアメリカ生まれの沖縄育ち
●沖縄のマンゴーの次世代品種になるか!?
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●「夏小紅」ってどんなマンゴー?
沖縄県産の新たな品種である「夏小紅(なつこべに)」は、アメリカの「リンペス」という品種のマンゴーを沖縄県が育成し、2021年ごろに発表しました。(夏小紅は商標名)
樹になっている時は緑色で収穫後、追熟の過程で皮が黄~薄紅色になります。
完全に皮の色が変化するまでには、3日〜5日ほどです。
糖度は20度近くあり極めて甘いのですが、果汁も豊富な為、甘過ぎてもたれる感じはほとんどなく、食べやすい味わいです。
●夏小紅はアメリカ生まれの沖縄育ち
アメリカのカリフォルニア州は、沖縄県とは比にならないほどの数多くの品種が生息する世界的なマンゴー産地で有名です。
アメリカから沖縄に導入された品種として有名なのがキーツマンゴーですね。
「Keitt」という品種のマンゴーで、沖縄ではキーツマンゴーとして生産が広がっています。
一方で、夏小紅はリペンスという品種名で、同じくアメリカ原産の品種です。
「アーウィン」(アップルマンゴー)の母種とも言われている「ヘイデン」という品種の交配から生まれたアメリカの品種のようです。つまり、「リンペス」と「アーウィン」は、同じ母種である、兄弟品種ということになります。
参考:マンゴーは世界に600種類以上!
●沖縄マンゴーの次なる品種になるか⁉︎
夏子紅が沖縄のマンゴー栽培に導入された理由は、その収穫時期にあります。
沖縄では、ほとんどの農家がアーウィン(アップルマンゴー)を基盤に生産しています。
マンゴーの収穫は、ひとたびピークを迎えるとたったの1週間のうちに、畑の8割がなくなってしまうほど過密スケジュールです。
それを踏まえて、農家の生産収入を増やすには、別品種でかつアーウィンの収穫タイミングと重ならないことが大前提です。
一般的に、現在の収穫時期として、7月~8月初旬までにアーウィン種、8月下旬~9月にキーツマンゴーと、アーウィン種とキーツ種の間がだいたい2~3週間ほどあいています。
そのあいている時期に、好都合に収穫できるのが「夏小紅」ということです。
もちろん、毎年の気候状況によってずれ込むことはあります。
広く普及するのは、一定の生産量と流通量が必要です。夏小紅は、赤々と輝くアーウィンとは違って、完熟すると黄色になります。
変わり種のマンゴーとしていつかメディアに登場するようになるとブレイクするかもしれませんね。